温側・冷側をひとまとめにしない。温冷配膳車の売却相談前に確認する形名・膳数・搬出条件
温冷配膳車の売却相談では、銘板の写真だけで機体の状態を伝え切るのは難しいものです。形名や電源は銘板で読めても、現在そろっているトレイ、棚の見え方、温側と冷側の並び、扉やキャスターの状態までは分かりません。さらに、機体が通路を通って搬出できるかどうかは、仕様とは別の確認が必要です。
確認の順序は、外観と銘板、庫内、外形と足元、搬出経路の流れにすると混乱しにくくなります。通電中に確認するのは、通常の使用状態で外から見える表示やランプまで。カバーを外したり、電源部へ手を入れたりせず、施設の運用と安全手順を優先してください。
形名・膳数・棚数・電源を同じ数字にしない

最初に、温冷配膳車の全体と銘板を対応させます。外観を一枚撮ってから、銘板にある「形名」「型式」などの欄へ寄ると、複数台ある現場でも写真を取り違えにくくなります。銘板の場所は機種によって異なるため、見つからない場合も固定パネルを外さず、見える範囲を確認します。
形名と電源は、読めた表記をそのまま写す
形名はハイフンや末尾の記号を省略せず、読み取れるとおりに控えます。電源についても、電圧、周波数、相など銘板に表示された項目だけを書き写し、外観やプラグの形から推測しないほうが確実です。プラグやコードは、機体を動かさずに見える場合だけ撮影してください。
形名が確認できたら、メーカーの仕様と照らし合わせられます。たとえば、ホシザキのフラットトレイタイプ公式仕様ページは、形名ごとの仕様を確認する際の一次情報になります。似た外観から判断するのではなく、現物の銘板と同じ形名を探すことが前提です。
膳数、棚数、現物のトレイ数は分ける
膳数は機体の仕様として確認し、棚数は現在見えている段を数えます。棚が両面から見える場合は、「操作面側」「反対側」のように、どちらから数えたのかを添えます。トレイはさらに別項目として、現在ある枚数と不足の有無を確認してください。
使用中の機体なら、数えるためにトレイを一斉に抜く必要はありません。運用終了後など、通常の手順で扉を開けられる時間に確認し、不明な部分は「未確認」として残すほうが、推測した数を伝えるよりも誤解を避けられます。
温冷配列は見る面を決めて残す

温側と冷側の並びは、見る方向が変わると左右も逆になります。「操作パネルのある面から見て左が温側、右が冷側」のように基準となる面を決め、扉を閉じた全景と、開いた状態の区画が分かる写真を組み合わせます。反対面にも扉がある場合は、同じ基準を崩さずに撮ると位置関係が伝わります。
トレイは枚数だけでなく、そろい方を見る
トレイは庫内へ収まっている全体を撮り、見える範囲で枚数、種類の違い、割れや大きな欠けの有無を確認します。棚やレールから外して採寸する必要がある場合は、先に相談先へ必要性を確かめましょう。通電中や配膳作業中に無理に引き出すことは避けます。
棚とトレイを一緒に数えると、「棚はあるがトレイがない」「トレイは別の場所に保管している」といった違いが見えなくなります。別保管のトレイがあるなら、機体とは別のまとまりとして撮影し、その枚数を添えます。
扉は閉じた状態と開いた状態で役割が違う
閉じた写真では、扉の枚数、外装のへこみ、取っ手や留め具の有無を確認できます。開いた写真では、棚、レール、パッキンなど、通常の開閉で見える範囲を確認します。動きが重い扉や閉まりにくい箇所があっても、力をかけて調整したり部品を外したりせず、そのまま状態を伝えてください。
通電中に表示を撮る場合も、分電部や機械室のカバーは開けません。「表示が点灯していた」「通常画面を確認した」という観察時点の情報と、加熱・冷却性能の確認は分けて扱います。
外形寸法とキャスターは停止後に確認する

外形寸法と足元は、機体が停止し、施設の手順に沿って安全に固定できる状態で確認します。稼働中の配膳車を採寸したり、キャスターを見るために通電中の機体の下へ潜ったりする必要はありません。
実測値には、どこから測ったかを添える
幅・奥行き・高さは、メジャーを当てた位置が分かる写真と一緒に残します。本体から張り出す取っ手、バンパー、扉の金具などがあれば、本体部分だけの寸法と、最も外側まで含めた寸法を混同しないようにします。
公式仕様に記載された外形寸法と現場で測った数値が異なるときは、どちらかへ合わせず「仕様値」「現地実測」と分けて伝えます。実測が難しい箇所は無理に測らず、全体写真で出っ張りの位置を示すだけでも判断材料になります。
キャスターは持ち上げず、横から見える範囲で
キャスターは、個数、ストッパーの有無、目立つ欠け、変形、ぐらつきの有無を確認します。機体を一人で傾けたり持ち上げたりせず、低い位置から横向きに撮影してください。車輪が隠れている場合は「確認できない箇所あり」と添えれば十分です。
実際に動かせる状態なら、施設の通常手順と必要な人数を守り、短い距離で直進や旋回の様子を確認します。異音や引っ掛かりを感じたときは無理に動かし続けず、その状況を文章で伝えます。
搬出条件は機体情報とは別にまとめる

外形寸法が分かっても、搬出できるとは限りません。設置場所から建物の出口まで歩き、扉の開口部、曲がり角、段差、傾斜、エレベーターなど、通過に影響しそうな場所を確認します。通路の最も狭い部分は、幅だけでなく高さも測ります。
扉は壁から壁までではなく、実際に開けたときの有効な空間が分かるようにします。曲がり角では通路幅に加え、手前と曲がった先の写真があると、機体の奥行きを含めて検討しやすくなります。床養生の決まり、搬出可能な時間帯、車両を止められる位置までの距離も、施設側で分かる範囲を添えてください。
相談文は「機体」と「出口」の二つに分ける
確認した内容を一文へ詰め込むより、機体情報と搬出情報を分けたほうが、不足している項目が見つけやすくなります。次の形なら、写真にも対応させやすくなります。
- 機体情報:形名、膳数、棚数、電源表示、温冷配列、トレイ、扉、キャスター、外形寸法、現在の通電状況
- 搬出情報:設置階、エレベーターの有無、最狭部の幅と高さ、段差・傾斜、曲がり角、建物出口までの経路
- 未確認事項:銘板が読めない、車輪が隠れている、運用中で扉を開けられないなど、確認できなかった理由
ここまでの情報と写真がそろったら、機体と搬出経路を同じ相談に添えてお見積り依頼へ進めます。対応の可否や追加で必要な写真は、機種や設置状況によって確認されるため、先に分解したり移動したりする必要はありません。
読めない形名や数えられない棚を推測で埋めず、「未確認」としたうえで全体写真を添えることも有効です。温冷配膳車そのものと、建物から出す条件を切り分けておけば、通電中の無理な作業を増やさずに現在の状態を伝えられます。

